3/11東北関東大震災 れぽーと

地形地質からの提言

復 旧 復 興 に 備 え て

W造成地災害

  仙台市内には住宅団地が多数造成されています。これらの造成地には沢を埋めるような形で造成されたものから、地山を切土して造成されたものなどがあり、造成地の工学性は一様ではありません。団地内での道路変状は大きなものは無く、起伏が生じたところはありますが、長期間通行障害を発生させる地すべり、崩壊、陥没、構造物の倒壊などは少なかったように見えます。

 宅地に関しては、盛土部などでは沈下、陥没などが発生して、その結果として家屋の変状につながったところは多いようです。

 総じて、外観はそれほどではなくても、盛土、切土を問わず大きくゆすられたことで脆弱化していると思われることから、豪雨などでの地下水位の上昇や余震等については警戒することが必要です。そして、宅盤や擁壁などに変状がある場合には、専門家による診断が望ましいと思います。また、団地内には連続して変状が発生しているゾーンが認められているところは、二次災害の危険性も高く本格的な調査をして、そのメカニズムを明らかにした上で土地利用上の対策をとる必要があります。

 かつての宮城県沖地震の際と同じようなところで被害をこうむっているところもあり、地震後30余年経過して、所有者の変化、経験の風化が進んでいるような気がします。

 また、30年経過していることで、地盤が締まって強化されていると思っている所有者もいるよ

うですが、決してそのような状況にはありません。逆に脆弱化していることもあるわけで、希望的観測による自己満足は危険です。

S.M.